・急性腰痛と慢性腰痛は似て非なる疾患
・急性腰痛は自然に治っていく腰痛
・慢性腰痛は脳に問題が起きている痛み

急性腰痛と慢性腰痛とは

急性腰痛とは、
いわゆるギックリ腰などの急に現れる腰痛のことです。


とても痛く、
人によっては救急車で病院に運ばれることも(( _ ))


一方慢性腰痛は、
腰の痛みや違和感が3か月以上続いている状態をいいます。



なんか、今回の腰痛は治らないなぁ
治療院に行かないと…


こういう状態の時の腰痛をいいます。



このような腰痛で悩む人は、
なんと2800万人もいて、


統計開始以来日本人の自覚症状第一位をキープしている、
国民病ともいえるのが腰痛なのです。

(→平成28年国民生活基礎調査)

なぜか治療法が一緒なってしまっている

ギックリ腰などの急性腰痛と、
長引く慢性腰痛では病態が大きく違います。


急性腰痛は、
主に痛みの出ている腰周囲の筋肉や筋膜の損傷です。


一方慢性腰痛は、
腰だけでなく、むしろ腰よりも痛みを伝える神経や、
痛みを感じている脳に問題が起きていることが分かっています。


専門的になるのですが、
痛みをコントロールしている前頭前野・DLPFCといった、
脳の一部の働きが低下している状態なのです。


ですから、
治療内容も治療ポイントも、
一緒の訳が無いのですが、


現在の多くの医療機関では、
急性痛も慢性痛も同じことをしており、


これが、
腰痛患者様が減らない要因の一つだと
問題にされています。

どんな治療がベストなのか？

急性腰痛は、
基本的に自然治癒する腰痛ですので、
無駄な治療や検査をする必要はありません。


動作が楽になるような手技療法であったり、
安静ではなく程よく動かすようにすることで、
早期回復や再発防止が期待できます。

こちらも参考に
慢性の痛み情報センター「ギックリ腰は怖くない」


慢性腰痛は、
脳や神経の誤作動が原因になっていますので、


いかに脳に対してアプローチできるかがカギとなります。


心の面からアプローチすることが必要なのですが、
少なくとも、


・医療者(先生)の態度が信頼できて安心
・今の痛みに対して将来の不安や恐怖心がない


この状態になっていることは、
症状改善にとってとても大切です。