こんにちは!
ここから整骨院グループです(^^)/
エビデンスとEBMについてお話させていただきます。
【エビデンスとEBM】
エビデンスやEBMを分かりやすく説明することは、
とっても難しいのです。
そもそも、説明する側が理解しきれていない(笑)
というのは置いといても、
多くのの人は(医療関係者も)
『エビデンス?EBM?』
『なんじゃそれ?』
『何となく知ってる』
という認識。
とっても大事なことなのに…
よし!
誰にも頼まれてないけど←
分かりやすく説明してみます!!
エビデンスとは科学的根拠のこと。
すなわち、研究の結果、
効果が証明されたものをいいます。
A治療は、B治療や、無治療群と比較した結果、
効果があると証明された。
それも、複数の研究で同様の結果になった。
「A治療はエビデンスがある」とされます。
こうなると、信頼度は高くなるので、
現場の先生は、B治療よりも、
A治療を積極的に取り入れるべきなのです。
A治療>B治療になります。
しかし、ここで大事なのが
エビデンスが絶対ではないこと。
いくら科学的根拠といっても、
すべての人類を対象にした研究ではないので、
全ての患者さんに当てはまる訳がありません。
また、研究段階や発表段階で、
何らかのバイアス(実験者や被験者の意志)が
入ることも否定できません。
それに、そもそも、痛みという感覚の基準も、
治ったの基準も人それぞれ。
だからエビデンスは、
大切ですけれでも絶対条件にはなり得ません。
『じゃあ、エビデンスはどう取り扱ったらいいの?』
そこで登場する考え方が、
「EBM evidence-based medicine」
というものです。
日本語に直訳すると、
「根拠に基づく医療」
『根拠?という事は、やっぱりエビデンスが大事なんでしょ』
『エビデンス通りに治療をすることがEBMだ!』
と、考える医療関係者は多いと思うのですが、
少々間違っています。
EBMとは、
エビデンスとアートを統合した、
最善最良の治療を提供することです。
(Straus SE. et al., Evidence Based Medicine, 2005)
??
??
??
まったく意味が分かりませんよね(´・ω・`)
もう少しかみ砕くと、
『エビデンスが絶対!』
ではなくて、
「エビデンス」はあくまで全体の1/4
残り3つのアートが大切。
「患者の価値観」2/4
※例えばウォーキングが良いとのエビデンスがあるが、
運動をするのが大っ嫌いな人に対して無理矢理運動させるのはNG。
「患者の状況」3/4
※ウォーキングが良いとのエビデンスがあるが、
家族の介護で心身ともに疲弊し、時間も取れない人。
この方に、エビデンスだからと押し付けるのはNG。
「医師の技術」4/4
※治療者の技術力・対話力・説得力。
(有害でない限り)「治れば何でもいいの!」の世界。
「エビデンス1/4」
「患者の価値観2/4」
「患者の状況3/4」
「医師の技術4/4」
エビデンスを頭に入れながらも、
アートと一緒に治療をしましょう。
というのがEBM。
「アート」に偏り過ぎてもいけません。
「治れば何でもいいんだ」
これまでの民間療法なんかは
この類です。
詐欺師やイカさまが氾濫してしまいます。
何度も言いますが、
「エビデンス」に偏り過ぎてもいけません。
「そんな治療してもエビデンスがないから意味ないよ」
医師など、
勉強熱心な方に多いのではないでしょうか。
エビデンスとアート
このバランスが大切なのです。
自分はどのバランスで日々施術をしているのか?
常に意識をしておきたいものです。
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医療は
サイエンスに支えられた
アートである
ウイリアムオスラー
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「エビデンス1/4」・・・サイエンス
「患者の価値観2/4」・・・アート
「患者の状況3/4」・・・アート
「医師の技術4/4」・・・アート
私たちの世界でいえば、
正直、「アート」が先行しています。
『エビデンス?知らねーよ。
だって、俺の患者さんは痛み取れてるから』
エビデンスで効果が証明されているものは、
真摯に取り入れ、
エビデンスで有害と証明されたものは、
やらない・伝えない。
エビデンスで効果なし・不明とされたものは、
上手に使う。(アート)
【サイエンス(エビデンス)を無視しないこと】
※常に最新の医学情報にアンテナを張る。
【アートに偏らずに、アートを使いこなす】
※患者さんの置かれている状況や価値観・心の状態を理解した上で説明や治療をしていく。
※もちろん、その場で痛みを何とかする治療技術は日々鍛錬する。
こういった意識で、日々臨床に当たれば、
最善最良な結果が得られるのではないかと思うわけです。
とても難しい内容なので、
治療家やセラピストの皆さんにも
分かってもらえるようにまとめるぞ!
と意気込んだのですが、
まったく分かりにくい内容になりましたね(笑)
※本記事は厚生労働省認可の国家資格:柔道整復師 東剛士が監修しています。
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