腰痛新常識234
一般住民3,529名を対象にマルチスライスCTで
腰部の椎間関節症(OA)と腰痛との関連を調査した結果
椎間関節症の検出率は年齢とともに上昇したものの
いずれの椎間レベルにおいても腰痛との間に関連は見出せなかった。
http://1.usa.gov/ucUd13
変形性脊椎症や椎間関節症候群というレッテルはただの幻想です。
幻想を相手に闘いを挑んでも勝ち目はありません。というより無意味な闘いです。
長谷川淳史(はせがわ じゅんし)先生の
公式ブログより引用させていただいた一文です。
もはや無視をしてやり過ごせるものではありません。
長谷川さんのブログでも取り上げられているので、最後に紹介させていただきますね。
『腰痛治療の新常識』と題して
腰痛を中心に筋骨格系疾患の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を
不定期で紹介していますが、エビデンスを知ったからといって
必ずしもよい医療ができるとは限りません。
エビデンスを最優先し(俗にいうエビ固め)、
それを患者さんに押し付けるのは暴力行為(ドクターハラスメント)です。
そもそもEBM(根拠に基づく医療)の定義は、
「エビデンス」「患者の状況」「患者の価値観」「治療者の技」を統合することです。
したがって、エビデンスは全体の4分の1でしかないということを
肝に銘じていただきたいと思います。
エビデンスは必要条件であっても、けっして十分条件ではありません。

愚拙がここで『腰痛治療の新常識』を公開する理由は、
腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されて腰痛難民になってほしくないからです。
また、イギリスとアメリカではメディアリテラシーやヘルスリテラシーを育むために
「根拠を尋ねよう」と銘打つキャンペーンが始まっていますが、
日本でこのようなキャンペーンを実施するのはおそらく不可能だと思うからです。
医学教育の基礎を築いたウイリアム・オスラーの
「医療はサイエンスに支えられたアートである」
という言葉を忘れないでいただきたいと思います。
どちらに傾くこともなく、
常にサイエンス(エビデンス)とアート(患者の状況・患者の価値観・治療者の技)
のバランスを考えていただければ幸いです
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