
体の痛みがつらくて整骨院や整体院に行ったら、いきなり背骨や首をボキボキ鳴らされた。その直後から体調が余計に悪くなった。
こうしたご相談は、当院にも少なくありません。
確かに、関節から音が出ると一瞬すっきりした感覚が得られることがあります。しかし、音が出ること自体は痛みの根本原因の解決を意味しません。
むしろ、首のように神経や血管が密集した部位では、やり方を誤るとリスクが高まる可能性も指摘されています。
本記事では、なぜボキボキ音が出るのか、なぜ音に頼った矯正だけでは不十分なのか、そして音を鳴らさなくても楽になる方法について解説します。
首や腰をならされてから、痛みやしびれが気になっている
ボキボキ矯正が怖いが、ほかの方法を知らない
その場しのぎではなく、原因から改善したい
ボキボキ音の正体と、音と快感に頼る矯正の限界
音の正体はなにか
関節の中には関節液という潤滑液があります。素早く動かすと圧の差が生まれ、液体に小さな気泡ができてはじけます。
これが一般に言われるキャビテーション現象で、関節から鳴るパキッという音の多くはこの現象で説明できます。
重要なのは、音が出ること自体が骨のゆがみ矯正の成功や、ずれが戻った証拠ではないという点です。
音は生理的な現象であり、音の有無と痛みの改善は必ずしも一致しません。
なぜ一瞬すっきりするのか
関節を素早く動かすと、周囲の筋肉や関節包が一時的に伸ばされ、筋の緊張が下がります。
同時に血流が良くなり、だるさや痛みに関わる物質が流れやすくなります。これにより、すっきりした手応えを感じやすくなります。
ただし、これはあくまで一時的な結果で、原因が姿勢や動作のクセ、過度のストレスや睡眠不足、運動不足、痛みへの不安などにある場合、時間とともに元に戻ります。音を鳴らす行為を繰り返しても、原因の調整を伴わなければ長期的な改善にはつながりにくいのです。
首のボキボキが敬遠される理由
首は脳に近く、神経や血管がコンパクトに通っています。急激で大きな力を加えたり、角度を誤った操作をすると、まれではありますが望ましくない事態につながる可能性が議論されています。国内外で首に強い回旋や伸展をかける操作と不調の関連が取り上げられるのは、この解剖学的な事情が背景にあります。
ここで強調したいのは、首の音そのものが即危険という単純な話ではないことです。
問題は、個々の体の状態を評価せず、強引で画一的なやり方をすること、そして音の大小を成果と誤認する姿勢です。
安全性を最優先に、必要性の低いリスクは避ける。これが当院の基本方針です。
ゆがみ神話を手放す
痛みの原因を、骨のゆがみだけに求める説明は分かりやすい一方で、事実より単純化しすぎです。
慢性的な首こりや腰痛では、筋肉や関節の硬さ、使いすぎや使わなさすぎ、ストレスや睡眠の質、食習慣、運動不足、そして脳や神経の過敏さなど、複数の要因が同時に関わることが一般的です。
そうした多面的な要因を整えないまま、音を鳴らすことでだけ解決しようとすると、改善が続かないどころか、不安や依存を生む原因にもなります。
大切なのは、音を追うのではなく、変わってほしい体の機能を狙って整えることです。
音を鳴らさなくても楽になる安全で実用的なアプローチ
体への刺激をやさしく変える
人の体は、ゆっくりで丁寧な刺激でも十分に変わります。当院では、強い力や大きな角度を用いず、筋肉や関節、皮膚、呼吸などにやさしい入力を行います。たとえば
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呼吸に合わせた首から背中のゆるめ
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肩甲帯や肋骨の微小なモビリティ改善
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末梢のしびれやこわばりに対する神経滑走の工夫
こうしたソフトな介入でも、その場の可動域や痛みの感じ方は十分に変わります。音は不要です。
痛みを司る脳と神経へのアプローチ
痛みは体のセンサー信号だけでなく、脳の痛みの感じ方によって強さが上下します。過去の経験、不安や緊張、睡眠不足、職場や家庭のストレスは、神経を敏感にして痛みのボリュームを上げます。
そこで当院では、
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安心できる姿勢と呼吸の練習
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小さな成功体験を積む運動課題
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痛みの仕組みを短時間で学ぶ
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生活リズムや休息の整え方の提案
など、脳と神経の過敏さを下げる取り組みを並行して行います。押す引くの手技だけでは届きにくい領域に、対話と練習で働きかけます。
セルフケアは3分から
ボキボキ矯正に頼らずに済むよう、自宅でできる短時間の工夫をお伝えします。
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首肩の姿勢リセット 呼吸3回で鎖骨の下とみぞおちを軽く広げる
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胸椎の微小動作 椅子に座り、背中を丸めすぎない範囲で前後に数度ゆらす
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坐骨の荷重切り替え 右左に体重を静かに移し、痛みの少ない側から小さく始める
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就寝前の画面制限と深呼吸 交感神経の過緊張を下げ、回復力を高める
やることは地味ですが、三日、一週間、二週間と続けるほど、体の反応は変わっていきます。大切なのは、強くやらないこと、痛みの少ない範囲から始めること、できた実感を言葉で確認することです。
こんな時は早めに相談
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首を急にひねってから、片側の激しい頭痛やめまい、吐き気、しびれが増した
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手足の力が入りにくい、感覚が急におかしい
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痛みが時間とともに強まり、不安で日常が回らない
気になるサインがある時は、無理に音を出そうとせず、医療機関や資格者にご相談ください。判断に迷う時は、当院でも状況を伺い、適切な受診先の目安をお伝えします。
音が鳴る現象は関節内の物理現象であり、矯正の成功を示す指標ではない。
首は構造上デリケートであり、必要性の低いリスクは避けるのが安全である。
痛みは多因子で、筋肉や関節だけでなく脳と神経の過敏さ、生活要因が関与する。
最後に|当院がボキボキに頼らない理由と、来院メリット
東大阪市のひがし整骨院、八戸ノ里ここから整骨院、長瀬ここから整骨院では、音を出すことを目的とした矯正を基本的に行いません。私たちが大切にしているのは、次の考え方です。
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その場で体の変化を実感できること
音ではなく、可動域や痛みの感じ方、呼吸のしやすさ、立ち上がりやすさなど、生活動作で実感できる変化を一緒に確かめます。ソフトでも変わります。 -
説明と対話に力を入れること
なぜ痛むのか、何をすれば良くなるのか、何をやめれば回復が早いのか。専門用語を使わず丁寧に共有します。不安や疑問は遠慮なくお話しください。 -
脳と神経へのアプローチ
呼吸や姿勢、感覚入力の工夫、短時間の運動課題で、神経の過敏さを下げていきます。押すだけ引くだけでは届かない領域に、科学と経験で届かせます。 -
エビデンスだけでなく、価値観も尊重
研究で支持される方法を軸にしつつ、これまでの臨床経験と、患者さんの生活や価値観も同じくらい大切にします。無理のない計画を一緒につくります。 -
国家資格と心理の知見
柔道整復師や鍼灸師などの国家資格に加え、施術スタッフ全員が心理カウンセラー資格を保有。体と心の両面から、安心できる場を整えます。
ボキボキ矯正に不安がある方、音を鳴らさずに根本から改善したい方は、どうぞご相談ください。ひがし整骨院、八戸ノ里ここから整骨院、長瀬ここから整骨院では、初回から無理のない検査とソフトな介入で、その日から役立つセルフケアまでお渡しします。すっきり感だけではなく、明日から動ける体を一緒に取り戻しましょう。
柔道整復師 東剛士が監修しています
✅整骨院グループ紹介
私たち「ひがし整骨院/ここから整骨院グループ」では、東大阪市を中心に、
腰痛・自律神経の不調・ぎっくり腰などの根本改善を目的とした施術を行っています。
「痛みの原因がわからない」「どこに行っても治らなかった」
そんなお悩みに対し、丁寧なカウンセリングと専門的な検査をもとに、一人ひとりに合わせた施術/整体をご提供します。
✅各院のご案内

▶若江岩田ひがし整骨院
東大阪市で「腰痛」「ぎっくり腰」「肩こり」に悩む方に根本改善を目指す整骨院。
近鉄奈良線「若江岩田駅」徒歩3分

▶八戸ノ里ここから整骨院
女性も安心、自律神経の乱れ・慢性腰痛に対応した施術でリピート多数。
近鉄奈良線「八戸ノ里駅」徒歩3分

▶長瀬ここから整骨院
神経へのアプローチで「その場で変化を実感できる」と評判の整骨院。
近鉄大阪線「長瀬駅」徒歩2分
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