
膝が痛くて検査を受けたとき、半月板損傷や半月板断裂と言われると、とても不安になると思います。
膝の中が傷んでいるのではないか。
歩くと悪化するのではないか。
手術しないと治らないのではないか。
そう感じる方も少なくありません。
しかし、半月板損傷は中高年では珍しいものではなく、膝の痛みがない人にも見つかることがあります。
今回は、半月板損傷と膝の痛みの関係について、画像所見だけに振り回されないための考え方をお伝えします。
・膝の痛みがあり、手術が必要なのか迷っている方
・湿布や注射をしても膝の痛みを繰り返している方
半月板損傷は痛みがない人にも見つかる
半月板とは、膝の関節の中にあるクッションのような組織です。
太ももの骨とすねの骨の間にあり、膝にかかる負担を分散する役割があります。
そのため、半月板損傷と聞くと、膝の中で大きな問題が起きているように感じるかもしれません。
もちろん、スポーツ中に膝を強くひねったり、転倒したりして半月板を傷めることはあります。
急に膝が腫れた。
膝が引っかかって伸びない。
歩くのが困難になった。
外傷後に強い痛みが出た。
このような場合は、整形外科での確認が必要です。
ただし、中高年で見つかる半月板損傷は、必ずしも大きなケガによるものとは限りません。
年齢を重ねる中で、半月板に自然な変化が起きていることもあります。
研究では、50歳から90歳の方を対象にMRIで膝の状態を調べたところ、半月板損傷は中高年に一般的に見られることが報告されています。
さらに重要なのは、膝の痛みやうずき、こわばりがない方にも、半月板断裂が見つかることです。
つまり、MRIで半月板損傷が見つかったからといって、それが今の膝の痛みの原因だとは限らないのです。
ここは、患者さんにとってとても大切なポイントです。
画像に変化があること。
今痛みを感じていること。
この2つは、必ずしも同じ意味ではありません。
痛みがない人にも見つかる変化であれば、その変化だけを痛みの原因と決めつけるのは慎重に考える必要があります。
半月板損傷という言葉だけで、膝が壊れていると受け止めすぎないことが大切です。
画像所見だけで膝の痛みを決めつけない
MRIは、膝の中の状態を詳しく確認できる大切な検査です。
半月板、靭帯、軟骨、骨の状態などを見るうえで役立ちます。
ただし、MRIで何かが見つかったからといって、それがすべて治療の対象になるわけではありません。
特に中高年では、
半月板の変化
軟骨のすり減り
骨の変形
関節の隙間の狭さ
などが見つかることがあります。
こうした変化は、年齢とともに起こる自然な変化として見られることもあります。
白髪やしわが年齢とともに増えるように、膝の中にも年齢に伴う変化が出ることがあります。
白髪があるから頭が痛いわけではありません。
しわがあるから顔が痛いわけでもありません。
それと同じように、半月板に変化があるからといって、必ず膝の痛みの原因になるとは限りません。
もちろん、半月板損傷を軽く見てよいという意味ではありません。
膝がロックして伸びない。
急に強く腫れた。
外傷後に歩けない。
膝が大きく不安定になる。
夜間も強い痛みが続く。
このような場合は、医療機関での確認が必要です。
ただ、慢性的な膝の痛みや、中高年の膝の違和感では、画像に写った半月板損傷だけで不安になりすぎないことも大切です。
画像の説明によって、患者さんが膝を壊れたものとして認識してしまうことがあります。
半月板が切れている。
膝が悪い。
歩くと悪化する。
もう運動できない。
このように感じると、膝をかばいすぎるようになります。
動くことが怖くなり、歩く量が減ります。
歩く量が減ると、太ももやお尻の筋力が落ちます。
筋力が落ちると、さらに膝を支える力が弱くなります。
その結果、膝への不安が強くなり、痛みを感じやすくなることがあります。
膝の痛みでは、画像所見だけでなく、今の体の状態を総合的に見ることが大切です。
どの動きで痛むのか。
膝に腫れがあるのか。
歩行に支障があるのか。
階段はどうか。
筋力やバランスはどうか。
股関節や足首の動きはどうか。
生活の中で何に困っているのか。
こうした情報を合わせて判断する必要があります。
膝の痛みは半月板だけでなく全身から見る
膝の痛みを改善するためには、半月板だけを見るのではなく、膝を含めた体全体を見ていくことが大切です。
膝は単独で動いているわけではありません。
股関節、足首、体幹、背中、歩き方、筋力、バランスなどと関係しています。
たとえば、股関節の動きが硬いと、歩くときに膝へ負担がかかりやすくなります。
足首の動きが悪いと、階段や歩行で膝がうまく使えないことがあります。
太ももやお尻の筋力が落ちると、膝を支える力が弱くなります。
体幹が安定しにくいと、片足に体重を乗せたときに膝が不安定になりやすくなります。
そのため、膝の痛みがあるからといって、膝だけを揉む、膝だけを固定する、半月板だけを原因にするという見方では不十分なことがあります。
大切なのは、膝にかかる負担を全身で分散できるようにすることです。
そのためには、
太ももやお尻の筋力を整える。
股関節や足首の動きを良くする。
歩き方を見直す。
体幹を安定させる。
無理のない範囲で運動量を増やす。
膝への不安を減らす説明を受ける。
こうした取り組みが大切です。
膝が痛いと、動かない方が良いと思う方も多いです。
たしかに、痛みが強い時期や腫れがある時期には、負担を減らすことも必要です。
しかし、長く動かない状態が続くと、筋力や体力が落ち、さらに膝を支える力が弱くなります。
その結果、痛みを繰り返しやすくなることがあります。
慢性的な膝の痛みでは、痛みを完全に避けるのではなく、できる範囲で少しずつ動ける状態を作ることが大切です。
痛みを我慢して頑張る必要はありません。
大切なのは、安心できる範囲で動く経験を増やすことです。
ここから整骨院グループでは、膝の痛みに対して、半月板損傷という画像所見だけで判断することはしません。
膝の状態だけでなく、股関節、足首、体幹、歩き方、筋力、生活習慣、不安の強さまで含めて考えます。
湿布や注射で一時的に楽になるけれど繰り返す方。
マッサージで治らなかった方。
骨盤矯正で治らなかった方。
MRIで半月板損傷と言われて不安になった方。
そうした方ほど、膝だけに原因を求めすぎず、体全体から見直すことが大切です。
痛みを減らすことだけでなく、歩く、立ち上がる、階段を上る、外出するなど、生活の中でできることを増やすことを目指していきます。
・MRIで半月板損傷が見つかっても、それが必ず今の膝の痛みの原因とは限らない
・膝の痛み改善には、半月板だけでなく、股関節、足首、体幹、筋力、歩き方、不安まで含めて見ることが大切
半月板損傷と言われると、不安になるのは当然です。
膝が壊れているのではないか。
歩くと悪化するのではないか。
手術しないといけないのではないか。
そう思う方も多いと思います。
しかし、半月板損傷は痛みがない人にも見つかることがあります。
画像に写った変化が、必ずしも今の痛みの原因とは限りません。
大切なのは、画像所見だけで膝を怖がりすぎないことです。
今の動き、筋力、歩き方、生活の困りごとを丁寧に見ていくことで、改善のヒントが見つかることがあります。
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